織田信長から学んだ、企業・ブランドが継承され続けるための心がけ

たまたま先日、ご飯を食べている時に出たトピックで、「なぜ織田信長の偉大さが、現代にも語り継がれているのか」という話。いや、信長氏じゃなくてもいいんですよ、他の武将でも。
そこから、歴史のある会社や、一発当ててしまったブランドが、生活者が語り継いでくれるような存在になるためのヒントがあるということです。
私自身あまり歴史が得意ではないので、過去の偉人についてどういう言うのは少し心苦しいのですが、反対に歴史に疎い私がなぜ織田信長氏を知っているのか、というところに戻って考えてみたのです。もちろん学校の授業で学んだから、というのが適切な答えなのかもしれませんが、さらに深掘りをするとなぜ歴史の教科書に織田信長氏について記述が載っているか、というところに行き着きます。
その理由は
①織田信長自身が歴史上において、衝撃的な存在となるような事を行なっていた
②織田信長自身を知らない人でも、その偉大さがわかるような記録が残っている(且つ今でも引き継がれている)
の2つであり、この理由はタイトルにも書いたように、企業やブランドが長く愛されるためには必要なことだということです。
私たちは、自分が関わっていて好意があるもの、誰かから良さを聞いたものに対して好感を抱き、何かを選択する時にこの理由を持って自分を納得させたりします。
例えば、就職活動で企業を選ぶ時に、聞いたことのない企業よりも自分と接点のある企業を選んだり、反対に有名なブランドでも、過去に不祥事を起こしていると避ける理由にしたりします。
織田信長氏の話に戻りますが、彼について側近の太田牛一という人物が「信長公記(しんちょうこうき)」という書物を書き残しているようです。(歴史好きな人には基本的な話なのだと思いますが、、)それは、足利義昭氏を擁して上洛した時から、本能寺の変で亡くなるまでの、まさに信長氏のハイライトをまとめ記したもののようです。また、その前に当たる、「首巻」という信長氏の幼少時代からを描いたものもあるとのことです。
つまり彼に興味を持って、彼についてを調べようと思った時に、それが叶う環境(書物が存在している)があるということです。
知人と話しながら、それって、ブランドを育てるためのプロセスに似てるよなーと感心してしまいました。人々の消費行動(いわゆるAIDMAとかAISAS)に伴走できるように企業やブランドはストーリー設計を組み立てていきますが、ロングスパンで考えた時、例えその商品やサービスが終わる日が来るとわかっていても、過去に自社のファンだった人、これまで接点を持っていなかった人のために、きちんと情報が継承できるためのものを持っていくべきだと感じました。
一度ヒットしたとしても(それが三ヶ月だろうが、10年であろうが、、)もしかすると数年は世間から忘れられてしまうかもしれません。しかし、すでに一度誰かの心に記録されたものは何かのきっかけで、「そういえば〇〇ってブランド昔あったな」と思い出してもらえることがあります。そしてそのゴールデンな時期の情報を得られる仕組み(書物、SNSなど)さえあれば、またスポットライトを浴びる日が来るかもしれませんのです。
信長氏だって、もしかしたら明治維新の時代の頃には「なんか織田ってヤツいたよな?」みたいに、一発芸人みたいな扱いをされていたかもしれませんしね。
ヒットを生み出すこと(そしてそれを一発ではなく継続できればさらに素晴らしいです。)の向こう側には、その功績を語り継ぐための棚づくりがとても重要なのだと、改めて感じさせられました。私もつい今のことや、先のことばかり考えてしまいますが、アーカイブを残していくことも、意識していかなくてはと思いました。
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